新宿区若松町に建つオフィスビルをシェアハウスに用途変更したプロジェクト。
大学や繁華街に近いながらも、独特の落ち着きを持つ住宅街である若松町は、
江戸時代には商家や武家屋敷が立ち並んでいた。
この土地にどんな人々が住まうのかをまず想像した。
日本では、金銭的な理由よりも人との交流を求めてシェアハウスに集う傾向がある。
それゆえに、その土地を選ぶ近い感性と、
それぞれの個性が文化的に豊かに刺激し合う場となるようにと願いを込めて、
インテリア・照明・サインに至るまで造形と色彩のテーマを与えた。
1階は円とグリーン、2階は四角とブルーで構成している。
全体として静謐な印象のある地上階に対して、
地下階は活気ある交流の場と設定し、線をテーマとしている。
場所により平行または垂直方向に配置されたライン照明は、
器具の密度と共に空間のキャラクターを位置付けており、
パブリックゾーンにおいても、自身の身の置き場を選ぶことができるという試みをしている。
サインを中心としたグラフィックツールは、計画の早い段階から同時に検討を進めることで、
建物のコンセプトに融合するように意識して作成した。
DATA
- Title
- Team
- Usage
- Address
- Floor Area
- Completion
- Photo
モデリアデイズ 若松町
Architect / 佐々木龍一、奥村梨枝子
シェアハウス
東京都新宿区
760.04㎡
2016
太田拓実、Bauhaus Neo